ミッチェルの埋め込み定理の証明を読みました

ミッチェルの埋め込み定理の証明を最近ずっと読んでいました。なかなか時間かかりました。定理の主張というのは、任意の小さいアーベル圏\(\mathcal{A}\)に対して、ある環\(R\)とある完全忠実充満関手\(\mathcal{A}\rightarrow R\text{-}\mathbf{Mod}\)が存在する、というものです。結構すごい定理だと思います。

ここで証明できるほどその道のりは短くないのですが、せっかくなのでその概要を書いておきたいと思います。実はミッチェルの埋め込み定理には弱い形があって、それに帰着させることで証明します。上の\(\mathcal{A}\)が、”いい性質”をもつアーベル圏\(\tilde{\mathcal{A}}\)の完全充満部分圏であれば、結論の関手と環が得られるというものです。これ自身証明は若干長いのですが、この弱い形から最初に述べた形を示すために、この\(\tilde{\mathcal{A}}\)の代わりになるようなものをがんばって構成します。

こういう長い定理の証明を読んでいると思うのですが、よくこれを思いついたなと思うんですよね。今回の場合はいい性質をもつアーベル圏を構成しないといけないわけですが、そんなものをよく構成で来たなという感じです。証明を読んでみると意外にシンプルなアーベル圏なわけですが、なかなか準備も大変なわけです。

この証明を完遂するのもそうなんですが、こういうきれいな結果が得られる数学という学問の奥深さというか、そういうものも感じられますよね。私たちが生み出したもののはずなのに、それ以前からいろいろなものが用意されていたような感じがします。

ちなみに私が今読んでいる本は次の本です。https://amzn.to/4wBLulu

コメント

タイトルとURLをコピーしました